日常の空間、人、街並みから離れて遠方に出かけることは、私の人生で欠かすことのできない大切な時間です。
未知の自然や文化・芸術の知識は本やネットからいくらでも得ることができますが、実際そこに漂う香りや温度を感じながら景色を見たり、
できたての料理を味わい、現地の人と即興の会話を楽しむということは、言葉には言い表せない感動をもたらしてくれます。
よく旅行から帰ると友人や家族に「どうだった?」と感想を聞かれますが、一言で説明できる訳がなく(私の話術も足りないのですが)、いつも返答に困ります。
お天気に恵まれなかったり、飛行機に乗り遅れたり、道中での失敗や不運は多々ありますが、行って良くなかった場所など一つもなく、
毎回新たな学びと出会いに心満たされて帰ってきます。
そんな旅で得た経験は間違いなく私の設計活動に影響を与えています。
海外から帰ってきた後は特に、四季折々の庭を愛でることを主として設計された、簡素な日本の伝統的な家屋に心ひかれることが多いです。
歴史的な建造物に今も変わらず住まうヨーロッパの国々で感じることは、長年で培われた住宅の形には不変性があるということです。
多少の温暖化は進んでいても、500 年前も今も、青い空や季節ごとに芽吹く自然の形は基本的には変わっていないはずです。
人間もその自然の一部であって、いくら技術が進んでも、それと同じぐらい先人の残した知恵に心砕けるような設計者でありたいと、しばしば旅の道中でリマインドさせられます。
このページでは、そんな私の設計活動の栄養となっている旅行の一部を切り取った写真をご紹介します。